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「アグリビジネス創出フェア2015」へ出展報告

2015年12月11日

 11月18日(水)~20日(金)、東京ビッグサイト(東京・有明)において、アグリビジネス創出フェア2015(主催:農林水産省)が開催され、本学から5件の研究テーマを出展しました。
 本イベントは、全国の産学官の各機関が有する、農・林・水産・食品分野などの最新技術や研究成果を分かりやすく展示することにより、産業界等との新たな連携を促すことを目的として開催される技術交流展示会です。今年度の参加者数は、3日間で34,860名(主催者発表)を数え、本学ブースには例年を大幅に上回る670名以上が来訪しました。

 本学出展ブースでは、『持続可能な農業~環境調和型農業』をテーマに掲げ、「都市環境にマッチした循環型有畜複合農場を目指して」と題し、都市型農業のモデルとしての本学の構想段階、あるいは実際の本学での取り組み事例を紹介・提案する研究内容とともに、バイオマスの有効利用を目指した実例のサンプル(ヒマワリ)やサイレージ等の実物展示、受精卵発達の動画の展示も行い、多くの来訪者の関心を得ることができました。

3日間の活動を通して、どのテーマにおいても、多くの来訪者とのディスカッションが活発に行われ、今後の産学連携につながっていくことが期待できる出展となりました。

また、研究紹介と合わせて、FSセンターで販売を行っている生産物の一部展示を行いました。
農林産物の生産・収穫から販売までを行える実践教育の場としての農工夢市場の紹介を通じ、本学の一貫した研究・教育体制についても多くの来場者に知って頂くことができました。

【出展内容】

  • バイオマスで拓く新たな循環型都市農業と関連ビジネス
       東城 清秀 教授(農学研究院農業環境工学部門)
  • 家畜堆厩肥をベースにした畑作物輪作体系の構築・水田畦畔へのハーブ類導入による雑草制御
       本林 隆 講師(農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター)
  • 我が国独自の低投入型ブルーベリー栽培技術の開発
       伴 琢也 准教授(農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター)
  • 乳用後継牛の確保と和牛素牛の生産性拡大
       杉村 智史 特任准教授(農学研究院生物生産科学部門)
  • 「バイオマスで拓く新たな循環型都市農業と関連ビジネス」 東城 教授

    ヒマワリを対象作物とした循環利用システムについて、実際に乾燥させたヒマワリの茎とそこから取り出したペレットやリグニンの展示により紹介しました。具体的な事例に触れ、作物残渣から有用物を取り出し農地へ還元する循環利用システムの必要性について、多くの来場者が実感を強めていました。

    「家畜堆厩肥をベースにした畑作物輪作体系の構築」「水田畦畔へのハーブ類導入による雑草制御」本林 講師

    飼料と堆厩肥とを相互に利用し連携させた物質循環システム、ハーブ類を用いた雑草制御は、廃棄物利用と環境負荷軽減の可能性を大きく拡げるものとして多くの来場者の関心が寄せられ、導入実践の具体的な質疑応答もなされていました。

    「我が国独自の低投入型ブルーベリー栽培技術の開発」 伴 准教授

    エリコイド菌根菌の分解能について実際の菌のサンプルを用いて紹介し、エリコイド菌根の養分獲得機能に注目した新たなバイオ肥料の開発に高い注目が集まっていました。

    「乳用後継牛の確保と和牛素牛の生産性拡大」 杉村 特任准教授

    ウシ受精卵の体外発生の貴重な映像により、個別管理を可能にした受精卵移植技術の紹介を行いました。乳用後継牛の減少に伴う生乳不足、和牛素牛の減少に伴う枝肉の高騰といった問題解決に向けた研究に多くの関心が寄せられていました。