科研費制度の趣旨、目的の共有(科研費公募要領抜粋)
Ⅴ 研究機関の方へ
1 科研費制度の趣旨、目的の共有 |
科研費は、研究者の自由な発想に基づく独創的・先駆的な研究を支援するものです。
応募研究課題の審査に当たっては、研究者コミュニティ自らが選ぶ研究者が、個々の研究の学術的価値を相互に評価・審査し合うピアレビュー(Peer Review)のシステムを採っており、7,000名以上の研究者の協力により支えられています。
科研費の審査においては、平成30(2018)年度助成から新たな審査方式を導入するなどの改善を図る一方で、近年、科研費のニーズの高まりを受けて応募件数が10万件を超えており、応募件数の増加に伴って、審査委員として御協力いただいている研究者の審査負担も増加しています。今後、仮に審査負担が更に増加して研究者への負担が過度になってしまうと、研究者の教育研究への影響や審査の質の低下も懸念されます。また、応募件数の増加については、昨今、一部研究機関において、科研費への応募を組織の目標としていることもその一因になっていると考えられます。本来、科研費の応募は研究者の発意に基づいて行われるものであり、各研究機関において科研費に応募させることを目的化するようなことは避けてください。
各研究機関におかれては、科研費制度の趣旨、目的を研究機関内で改めて共有してください。